WPCとWPIの違いを徹底比較
|価格・含有率・お腹への優しさ
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ホエイプロテインを買おうとすると「WPC」「WPI」という表記を目にしますが、違いを正確に説明できる人は意外と少ないもの。「WPIの方が高いから良い」と漠然と思っていませんか?
実は選ぶべきタイプは、あなたの体質(乳糖への感受性)・予算・目的によって変わります。この記事ではプロテインログのデータベースに登録された製品の実データを使い、価格・タンパク質含有率・乳糖量の3つの軸でWPCとWPIを徹底比較します。
製造工程の分岐イメージ
WPCとWPIとは?製造工程の違い
WPCもWPIも、原料は同じ牛乳の乳清(ホエイ)です。チーズ製造時に分離される液体からタンパク質を抽出したものがホエイプロテインで、その精製度の違いによってWPCとWPIに分かれます。
WPC(Whey Protein Concentrate)
= ホエイプロテイン濃縮物
- ・限外ろ過膜(UF膜)でタンパク質を濃縮
- ・タンパク質含有率: 70〜80%
- ・乳糖・脂質がある程度残る
- ・製造コストが低く、価格が安い
- ・フレーバーの種類が豊富
WPI(Whey Protein Isolate)
= ホエイプロテイン分離物
- ・イオン交換法またはクロスフローろ過で精製
- ・タンパク質含有率: 85〜95%
- ・乳糖をほぼ完全に除去(0.5%以下)
- ・製造コストが高く、価格もやや高い
- ・脂質も低く、カロリーが抑えめ
簡単に言えば、WPCは「ざっくり濃縮」、WPIは「高度に精製」したもの。WPIの方が純度が高いぶん手間がかかり、価格が高くなります。ただし「高い=良い」とは限らず、自分の体質や予算に合った方を選ぶのが正解です。
WPC 75%
WPI 90%
タンパク質含有率の目安
タンパク質含有率の違い
WPCの一般的なタンパク質含有率は70〜80%、WPIは85〜95%です。つまり1食30gあたりに換算すると:
21〜24g
WPC 1食(30g)あたりのタンパク質
25.5〜28.5g
WPI 1食(30g)あたりのタンパク質
差は1食あたり3〜6g程度。1日2回飲む場合でも6〜12gの差です。タンパク質量だけを理由にWPIを選ぶなら、その差に見合う価格差かどうかを確認することが重要です。タンパク質量を増やしたいだけなら、WPCの量を少し増やす方がコスパが良いケースが多いです。
プロテインログのホエイプロテイン一覧では、「タンパク質量が多い順」でソートして製品を比較できます。
乳糖不耐症の方は要チェック
乳糖(ラクトース)と消化の違い
WPCとWPIで最も実感しやすい違いが「乳糖」です。WPCには乳糖が3〜8%程度含まれますが、WPIは精製過程で乳糖をほぼ完全に除去しており、0.5%以下です。
日本人の約75%は何らかの程度の乳糖不耐症を持つと言われています。牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする方は、WPCプロテインでも同様の症状が出る可能性があります。
こんな症状がある方はWPIを検討
- ・プロテインを飲んだ後にお腹が張る・ガスが出る
- ・下痢や軟便になることがある
- ・牛乳でもお腹が緩くなる体質
ただし、プロテインの乳糖含有量は牛乳1杯(約10g)に比べるとはるかに少なく、WPC30g中の乳糖は約1〜2.4gです。軽度の乳糖不耐症の方はWPCでも問題ないケースが多いです。実際に飲んでみて判断するのが確実です。
乳糖を完全に避けたい方は、WPIの他にソイプロテイン(植物性で乳糖ゼロ)も選択肢になります。詳しくは無添加プロテインガイドもご覧ください。
1kgあたり価格の目安比較
価格差はどれくらい?データで比較
プロテインログに掲載されているホエイプロテインの1kgあたり価格を、WPCとWPIで比較しました。
| 比較項目 | WPC | WPI | 備考 |
|---|---|---|---|
| タンパク質含有率 | 70〜80% | 85〜95% | WPIの方が高純度 |
| 乳糖含有量 | 3〜8% | 0.5%以下 | WPIはほぼ乳糖フリー |
| 脂質 | 3〜5% | 0.5〜1% | WPIの方が低脂質 |
| 1kgあたり価格目安 | 2,000〜5,000円 | 3,500〜8,000円 | WPIは30〜60%高い傾向 |
| 味のバリエーション | 非常に豊富 | やや少なめ | WPCの方がフレーバー多い |
| 溶けやすさ | 製品による | やや溶けやすい傾向 | 精製度が高い分溶けやすい |
同じメーカーのWPCとWPIを比較すると、WPIは30〜60%ほど高い傾向があります。例えばMyproteinのImpact Whey(WPC)とImpact Whey Isolate(WPI)、VALXのWPCタイプとWPIタイプ(VALX WPI)で比較できます。
コスパを重視する方は、WPCの方が圧倒的に有利です。具体的な価格ランキングは「1kgあたり価格ランキング」で確認できます。
味・フレーバーの傾向比較
味・溶けやすさの違い
味の面では、WPCの方がフレーバーの種類が圧倒的に豊富です。これは市場シェアが大きいWPCの方がメーカーにとってフレーバー開発のコストを回収しやすいためです。チョコ・バニラ・ストロベリーはもちろん、変わり種フレーバー(黒蜜きなこ、白バラコーヒー等)もWPCタイプが中心です。
WPIは精製度が高いぶん原料のクセが少なく、プレーン味ではWPCより飲みやすいという声もあります。ただし、フレーバー付きWPIは価格が高くなるため、選択肢は限られます。
溶けやすさは製品ごとの差が大きいですが、一般的にWPIの方がやや溶けやすい傾向があります。レシチン(乳化剤)の有無も溶けやすさに影響します。
精製度の段階
WPH(加水分解)という第3の選択肢
WPCとWPIの他に、WPH(Whey Protein Hydrolysate=加水分解ホエイプロテイン)という種類もあります。これはホエイタンパクを酵素で分解し、ペプチド状態にしたもので、吸収速度が最も速いとされています。
ただし、WPHは価格が最も高く、独特の苦みがあるため味の面でハードルが高いです。一般的なプロテインユーザーにとっては、WPCまたはWPIで十分です。WPHはアスリートやボディビルダーなど、吸収速度に特にこだわりがある方向けの選択肢と考えてよいでしょう。
判断フローチャート
結局どっち?判断フローチャート
→ WPCがおすすめの人
- ✓牛乳でお腹を壊さない
- ✓コスパを重視したい
- ✓フレーバーの選択肢を広くしたい
- ✓プロテイン初心者でまず試したい
→ WPIがおすすめの人
- ✓牛乳やWPCでお腹が緩くなる
- ✓乳糖不耐症の自覚がある
- ✓脂質・カロリーをできるだけ抑えたい
- ✓タンパク質含有率の高さを重視する
迷ったら、まずWPCを試してみるのがおすすめです。WPCで特に問題がなければそのまま続ければよく、お腹の調子が悪い場合にWPIに切り替えるのが最もコスパの良い判断です。
まとめ
WPCとWPIの違いは「精製度」です。WPIは乳糖をほぼ除去した高純度タイプで、お腹が弱い方に向いています。ただし価格は30〜60%ほど高くなるため、体質に問題がなければWPCで十分です。
- →ホエイプロテインを比較: ホエイプロテイン一覧
- →植物性も検討するなら: ソイプロテインのメリット・デメリット
- →コスパ重視なら: 1kgあたり価格ランキング
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