スキムミルク(脱脂粉乳)のデメリット5つ
|体に悪い?太る?牛乳・プロテインと成分表で比較
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この記事の結論
- 「体に悪い食品」ではない
- スキムミルク(脱脂粉乳)は牛乳から脂肪と水分を除いただけの食品で、危険な成分が加わっているわけではない。
- ただし注意点は5つある
- 乳糖の多さ・脂溶性ビタミンの少なさ・低脂肪=低カロリーではない点・ナトリウム・使い勝手の5つ。大半は「量」の問題。
- 数字で見ると
- 100gで354kcal・乳糖に相当する炭水化物53.3g。大さじ1杯(約6g)なら約21kcalだが、プロテイン代わりに1食60g飲むと約212kcal・乳糖約32gに跳ね上がる。
「スキムミルク デメリット」「脱脂粉乳 体に悪い」と検索されるほど、この食品には漠然とした不安を持たれています。 しかし実際の中身は牛乳から脂肪分と水分を抜いただけのシンプルな食品です。 添加物で作られた特殊な食品ではありません。
とはいえ注意点がないわけではありません。この記事では、 文部科学省の食品成分データベースの数字をもとにスキムミルクのデメリット5つを整理し、 牛乳・ホエイプロテインとの成分比較、「太る」と言われる理由の検証まで解説します。
スキムミルク(脱脂粉乳)とは何か
スキムミルクとは、牛乳から脂肪分と水分を取り除いて粉末にした「脱脂粉乳」のことです。 スーパーの製菓・乳製品売り場で売られており、コーヒーに入れたり、パンやお菓子作りに使われたりする、 昔からある一般的な食品です。
脱脂粉乳100gあたりの成分
| 項目 | 脱脂粉乳100gあたり |
|---|---|
| エネルギー | 354kcal |
| たんぱく質 | 34.0g |
| 脂質 | 1.0g |
| 炭水化物(乳糖) | 53.3g |
| カルシウム | 1,100mg |
| 食塩相当量 | 1.4g |
出典: 文部科学省 食品成分データベース「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」脱脂粉乳(13010)。
脂質がほぼゼロという特徴の一方、炭水化物(大半が乳糖)が53.3gと半分以上を占めるのが最大の特徴です。 以下では、この成分をふまえたデメリットを5つ順番に見ていきます。
デメリット5つ
成分表の数字をもとに、スキムミルクを食品として使うときに知っておきたい注意点を5つ整理しました。
1. 乳糖が多い(お腹がゆるくなる人がいる)
脱脂粉乳の炭水化物53.3g(100gあたり)は、ほぼ乳糖です。欧州食品安全機関(EFSA)の科学的意見では、 乳糖の消化が苦手な人の多くは1回12gまでなら症状が出ないか軽いとされる一方、6g程度で反応する人もいるとされています。脱脂粉乳に換算すると、約23g(大さじ4杯弱)でこの12gという目安に達する計算になります。 コーヒーに大さじ1杯足す程度なら問題になりにくい量ですが、料理にたっぷり使ったり、 牛乳代わりにまとめて溶いて飲んだりすると、この目安を超えやすくなります。
2. 脂溶性ビタミンが牛乳より少ない(脂肪を除いた裏返し)
脱脂粉乳は牛乳から脂肪分を取り除いて作るため、脂に溶けるビタミン(ビタミンAなど)は牛乳より少なくなります。これは脂質がほぼゼロという長所の裏返しでもあります。 脱脂粉乳だけで栄養を完結させようとせず、食事全体でバランスを取る前提で使うのが基本です。
3.「低脂肪=低カロリー」ではない
「低脂肪」という言葉から低カロリーを連想しがちですが、脱脂粉乳は100gで354kcalあります。 コーヒーに入れる大さじ1杯(約6g)なら約21kcalとごくわずかですが、 プロテイン代わりに1食分(約60g)を溶かして飲むと約212kcalになります。 牛乳(100gで61kcal)と比べて低カロリーな食品というイメージがあるだけに、 使う量によっては摂取カロリーへの影響が想像より大きくなる点は覚えておく必要があります。
4. ナトリウム(食塩相当量)が一緒に増える
脱脂粉乳の食塩相当量は100gあたり1.4gです。大さじ1杯(約6g)なら約0.08gとわずかですが、 プロテイン代わりに1食60gを飲むと約0.84gになります。1日に何食も飲む場合は、 食事全体の塩分と合わせて確認しておくと安心です。
5. 使い勝手:ダマになりやすい・湿気やすい
粉末特有の扱いにくさもデメリットのひとつです。熱湯で一気に溶かすとダマになりやすく、 開封後は空気中の湿気を吸って固まったり風味が落ちたりしやすくなります。 使うたびにスプーンをきちんと乾かす、密閉容器に移し替える、開封後は早めに使い切るといった 一般的な粉物の取り扱いを徹底することが、品質を保つポイントになります。
出典: 乳糖の目安はEFSA Panel on Dietetic Products, Nutrition and Allergies. “Scientific Opinion on lactose thresholds in lactose intolerance and galactosaemia.” EFSA Journal 2010;8(9):1777。カロリー・食塩相当量は文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」脱脂粉乳(13010)の数値からの計算値。
メリットも公平に見る
デメリットばかりでは公平ではありません。スキムミルクには次のような長所もあります。
脂質がほぼゼロ
100gあたり1.0gしか脂質を含みません。脂肪分を抑えたい食事に組み込みやすい食品です。
カルシウムが多い
100gあたり1,100mgと、普通牛乳(110mg)の10倍にあたります。牛乳を飲む量を増やさずにカルシウムだけ補いたい場合に向いています。
たんぱく質は約34%含まれる
食品としては高たんぱくな部類です。牛乳由来のたんぱく質(カゼイン約80%+ホエイ約20%)をそのまま含んでいます。
安い
製菓・乳製品売り場で手に入る身近な食品で、プロテインとして販売されている製品でも、1kgあたりの価格はホエイプロテインより安いものが多くあります。最新の価格は各商品ページでご確認ください。
常温で保存できる
粉末なので、開封前は常温保存が可能です。牛乳のように冷蔵・賞味期限の短さを気にしなくてよい点も、食品として扱いやすい理由のひとつです。
「体に悪い」「太る」と言われる理由を数字で検証
結論から言うと、「体に悪い」「太る」という不安の実態は成分そのものではなく「量」の問題です。
「体に悪い」と言われる理由
スキムミルクは牛乳から脂肪と水分を除いただけの食品で、成分表の項目はどれも牛乳とほぼ同じ種類のものです。 違いは脂質が少ない分、他の成分(たんぱく質・炭水化物・カルシウム)の割合が濃縮されて増えていることです。 体に悪いとされる根拠は、実際には乳糖を一度に大量に摂ったときの消化への負担(デメリット1つ目)に集約されます。
「太る」と言われる理由
「低脂肪」というイメージから太らなそうに見えますが、100gで354kcalという数字だけを見ると高カロリーに感じられます。 ただし、実際にどれだけ食べるかで話はまったく変わります。
| 使う量 | カロリー | 用途の目安 |
|---|---|---|
| 大さじ1杯(約6g) | 約21kcal | コーヒーや紅茶に入れる程度 |
| 100g | 354kcal | 成分表の基準量 |
| 1食60g(プロテイン代わり) | 約212kcal | 牛乳約600ml相当のたんぱく質を摂る使い方 |
※ 大さじ1杯は約6gとして計算した目安値。100gあたりの数値は文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」脱脂粉乳(13010)。
数字が示すこと
料理やコーヒーに少量使う分にはカロリー・乳糖ともに気にするほどの量ではありません。 「太る」「お腹に来る」という声の多くは、プロテインの代わりとして牛乳の何倍もの濃度でまとめて摂ったときに起きています。 食品として少量使うか、プロテイン代わりに多量に使うかで、影響はまったく別物と考えるのが正確です。
成分表で比較(スキムミルク・牛乳・ホエイ)
スキムミルク・普通牛乳・ホエイプロテインの成分を並べてみると、それぞれの立ち位置がはっきりします。
| 項目 | スキムミルク100g | スキムミルク1食60g | 牛乳100g | 牛乳コップ1杯200ml | ホエイWPC1食30g |
|---|---|---|---|---|---|
| エネルギー | 354kcal | 約212kcal | 61kcal | 約122kcal | 約110〜125kcal |
| たんぱく質 | 34.0g | 約20.4g | 3.3g | 約6.6g | 約21〜24g |
| 脂質 | 1.0g | 約0.6g | 3.8g | 約7.6g | 商品による |
| 炭水化物(乳糖) | 53.3g | 約32.0g | 4.8g | 約9.6g | 約1.5〜2.4g |
| カルシウム | 1,100mg | 約660mg | 110mg | 約220mg | 中程度(数値非公開) |
出典: 文部科学省 食品成分データベース「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」脱脂粉乳(13010)・普通牛乳(13003)。 1食60g・牛乳200ml換算は100gあたり値からの計算値。ホエイWPCの値は本サイト 「スキムミルクプロテイン(脱脂粉乳)とは?ホエイとの違い・デメリットを比較」に基づく目安値。
こうして並べると、スキムミルクは牛乳の栄養を約3倍に濃縮した粉(1食60gとコップ1杯200mlの比較)、 ホエイは乳糖をほぼ含まずたんぱく質だけを濃縮した粉という違いがはっきりします。 「乳糖を避けたいか」「カルシウムも一緒に摂りたいか」が選ぶ基準になります。
筋トレ・プロテインの代わりに使う場合
「スキムミルクをプロテイン代わりに飲む」という使い方も検索されています。 ホエイプロテイン1食分に相当するたんぱく質20g前後を摂ろうとすると、 スキムミルクでは約60gの粉が必要です。ホエイなら25〜30g程度で済むため、およそ2倍の量を溶かす必要があります。
この量まで増やすと、乳糖は約32g、カロリーは約212kcalまで増えます。 食品として少量使うのとは前提がまったく変わるため、毎日プロテイン代わりに使うなら量の調整が欠かせません。 ホエイとの詳しい比較・お腹への影響・量を抑える方法は、「スキムミルクプロテイン(脱脂粉乳)とは?ホエイとの違い・デメリットを比較」で詳しく解説しています。
脱脂粉乳を原料にしたプロテイン製品
食品用スキムミルクと同じ脱脂粉乳を原料に、フレーバーや溶けやすさを調整した製品です。味の選択肢として参考にしてください。
| メーカー | 商品名 | フレーバー | 1食あたりたんぱく質 | ポイント | 詳細 |
|---|---|---|---|---|---|
| X-PLOSION | スキムミルクプロテイン SMP 100%SKIMMILK | プレーン味 | 21.1g | プレーン味 | 商品ページを見る |
| X-PLOSION | スキムミルクプロテイン SMP 100%SKIMMILK | アーモンドミルク味 | 20.5g | アーモンドミルク味 | 商品ページを見る |
| X-PLOSION | スキムミルクプロテイン SMP 100%SKIMMILK | 塩キャラメルホワイトチョコ味 | 20.5g | 塩キャラメルホワイトチョコ味 | 商品ページを見る |
| X-PLOSION | スキムミルクプロテイン SMP 100% SKIM MILK | ミルクチョコレート味 | 20.8g | ミルクチョコレート味 | 商品ページを見る |
※ 価格は表に含めていません。通販サイトの価格は値上げやページの差し替えが頻繁に起こり、データベースの記録が実際の価格に追いついていない場合があるためです。最新価格・在庫状況は必ず各商品ページ(リンク先の販売ページ)でご確認ください。
向いている人・向いていない人
向いている人
- ✓コーヒーや料理に少量使ってたんぱく質・カルシウムを足したい人
- ✓牛乳より脂質を抑えつつカルシウムを摂りたい人
- ✓常温保存できる粉のたんぱく源を安く備えておきたい人
- ✓乳糖に問題がなく、使う量を自分で調整できる人
向いていない人
- ✗乳糖不耐症の人・牛乳でお腹がゴロゴロする人→ 少量から試すか、乳糖の少ないプロテインを検討
- ✗糖質を厳しく制限している人→ 炭水化物(乳糖)の多さに注意
- ✗脂溶性ビタミンも含めて牛乳の栄養をまるごと摂りたい人→ 普通の牛乳のほうが向いている
よくある質問
Q. スキムミルク(脱脂粉乳)は体に悪いですか?
A. 食品そのものは牛乳から脂肪分と水分を取り除いただけのシンプルな食品で、特別に体に悪い成分が添加されているわけではありません。ただし乳糖を多く含むため、一度に大量に摂ると乳糖の消化が苦手な人はお腹がゆるくなることがあります。量の問題であり、食品そのものが危険というわけではありません。
Q. スキムミルクで太りますか?
A. 100gあたり354kcalありますが、これは低脂肪・高たんぱくな粉末食品に共通する数字で、脂肪が多いわけではありません。コーヒーに大さじ1杯(約6g・約21kcal)加える程度の使い方なら影響は小さいですが、プロテイン代わりに1食60g(約212kcal)を毎日追加すれば、その分は摂取カロリーに上乗せされます。太るかどうかは食品そのものではなく量次第です。
Q. スキムミルクと牛乳、どちらを選べばいいですか?
A. 優劣ではなく用途の違いです。脂質とカロリーを抑えたいならスキムミルク、脂溶性ビタミンやコクも含めて摂りたいなら牛乳が向いています。カルシウムを効率よく摂りたい場合はスキムミルクのほうが少ない重量で多く摂れます。
Q. 開封後はどれくらいで使い切ればいいですか?
A. 脱脂粉乳は湿気を吸うと固まったり風味が落ちたりしやすい食品です。開封後は密閉容器に移し替え、湿気の少ない場所で保管し、なるべく早めに使い切ることが一般的に推奨されています。
Q. プロテインの代わりにスキムミルクを飲んでもいいですか?
A. 代用は可能ですが、たんぱく質20g前後を摂ろうとすると約60gの粉が必要になり、乳糖も約32g摂ることになります。ホエイプロテインより乳糖の量が大幅に多くなるため、量の調整が必要です。詳しくは「スキムミルクプロテイン(脱脂粉乳)とは?ホエイとの違い・デメリットを比較」で解説しています。
まとめ
スキムミルク(脱脂粉乳)は、牛乳から脂肪と水分を除いただけの食品で、体に悪い添加物が入っているわけではありません。 注意すべきは乳糖の多さ・脂溶性ビタミンの少なさ・低脂肪=低カロリーではない点・ナトリウム・使い勝手の5つで、 その大半は「量」で決まる問題です。
- →コーヒー・料理に少量使う分には気にするほどの量ではない
- →プロテイン代わりに毎日60g飲むなら、乳糖約32g・約212kcalが加わる前提で量を調整する
- →乳糖が気になるなら、少量から試すか乳糖の少ないプロテインを検討する
プロテインとしてしっかり活用する方法や、ホエイプロテインとの詳しい比較は「スキムミルクプロテイン(脱脂粉乳)とは?ホエイとの違い・デメリットを比較」にまとめています。