プロテインの代わりになるもの9種を比較
|きな粉・豆乳・卵のコストとたんぱく質量
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「プロテインは高いから、きな粉や豆乳で代用できないだろうか」——そう考えて検索する人はとても多いです。 実際、きな粉も納豆も卵も、たんぱく質を含む立派な食品です。問題は「同じ量のたんぱく質を摂るのに、どれだけの量・カロリー・お金がかかるか」で、 ここを比べないと「代わりになる/ならない」は判断できません。
この記事では、代用候補としてよく挙がる9種類について、たんぱく質20g(プロテイン1杯ぶんの目安)を摂るのに必要な量・カロリー・コストをそろえて比較しました。 食品の数値は文部科学省の食品成分データベース、プロテイン側の数値はプロテインログに掲載している8,967製品の実データを使っています。
たんぱく質20gあたりの必要量・カロリー・コスト
結論:たんぱく質20gあたりのコスト比較表
まず結論から見てください。プロテイン1杯ぶん(たんぱく質20g)をそれぞれの食品で摂ろうとしたときの、必要量・カロリー・コストの一覧です。安い順に並べています。
| 食品 | 100gあたり | 20g摂るのに必要な量 | その量のkcal | 想定した購入単位 | 1回ぶんの金額 | たんぱく質1gあたり |
|---|---|---|---|---|---|---|
| プロテイン(大容量WPC) | たんぱく質 70g | 約29g | 約108kcal | 3kg 4,999円(=1,666円/kg) | 約48円 | 約2.4円 |
| きな粉 | たんぱく質 36.7g | 約55g | 約246kcal | 200g 250円 | 約69円 | 約3.4円 |
| 鶏むね肉(皮なし・生) | たんぱく質 23.3g | 約86g | 約90kcal | 100gあたり110円 | 約95円 | 約4.7円 |
| 鶏卵(全卵・生) | たんぱく質 12.2g | 約164g(M玉およそ3個強) | 約233kcal | 10個 320円(可食部約510g) | 約103円 | 約5.2円 |
| 納豆(糸引き) | たんぱく質 16.5g | 約121g(45gパックで約2.7個) | 約223kcal | 3パック(135g)130円 | 約117円 | 約5.8円 |
| 豆乳(無調整) | たんぱく質 3.6g | 約556ml | 約239kcal | 1,000ml 220円 | 約122円 | 約6.1円 |
| 脱脂粉乳(スキムミルク) | たんぱく質 34.0g | 約59g | 約208kcal | 175g 430円 | 約145円 | 約7.2円 |
| 普通牛乳 | たんぱく質 3.3g | 約606ml | 約370kcal | 1,000ml 260円 | 約158円 | 約7.9円 |
| ヨーグルト(全脂無糖) | たんぱく質 3.6g | 約556g | 約311kcal | 400g 210円 | 約292円 | 約14.6円 |
食品のたんぱく質量・エネルギーは文部科学省「食品成分データベース」(日本食品標準成分表2020年版 八訂・増補2023年)の可食部100gあたりの収載値をもとに算出。 プロテインの行はプロテインログ掲載製品の実データ(大容量WPCの実例。たんぱく質20gあたりのカロリーは掲載4,192製品の中央値)。 食品の価格は2026年8月時点の一般的な小売価格を想定した試算で、店舗・時期によって変動します。想定した購入単位を併記しているので、ご自身がいつも買う価格に置き換えて再計算してください。
表からわかる3つのこと
- 1. コストで見ると、プロテインを上回る食品はほぼ無い。大容量のホエイプロテインはたんぱく質1gあたり約2.4円。9種のなかで唯一これに近いのがきな粉(約3.4円)で、 牛乳・ヨーグルトは3〜6倍のコストがかかります。
- 2. 「飲む量」の壁が大きい。豆乳なら約556ml、牛乳なら約606ml、ヨーグルトなら約556g。プロテイン1杯(粉29g+水)と比べると、毎回この量を摂り続けるのは現実的ではありません。
- 3. カロリーの差も無視できない。プロテイン約108kcalに対し、牛乳は約370kcal。体重を管理しながらたんぱく質を増やしたい場合、 この差が毎日積み上がります。逆に鶏むね肉は約90kcalとプロテインより低く、食事として摂れるなら最も優秀です。
なお上の表のプロテインは、大容量パックの安い価格帯の実例です。プロテインログに掲載している製品のうち価格とたんぱく質含有率が両方わかる923製品で見ると、たんぱく質1gあたりの中央値は約7.3円。つまり製品選びを間違えると、牛乳やスキムミルクと変わらないコストになります。 この差がどこから生まれるかはタンパク質1gあたりのコスト比較で解説しています。
比較のやり方(計算式とデータの出どころ)
「プロテインの代わりになるもの」を扱う記事の多くは、食品のたんぱく質量だけを並べて終わっています。 しかし実際に置き換えられるかどうかを決めるのは、同じたんぱく質量を摂るのに必要な「量」「カロリー」「金額」の3つです。この記事では次の式で統一して計算しました。
必要量の計算
必要な量(g) = 20g ÷ (100gあたりのたんぱく質量 ÷ 100)
たんぱく質1gあたりのコスト
1gあたりコスト(円) = (購入価格 ÷ 内容量g) × 必要な量 ÷ 20
食品側のデータ
文部科学省の「食品成分データベース」(日本食品標準成分表2020年版 八訂・増補2023年)に収載されている、可食部100gあたりのたんぱく質量とエネルギーを使いました。 きな粉は「黄大豆・全粒大豆」、豆乳は無調整の「豆乳」、ヨーグルトは「全脂無糖」、鶏むね肉は「皮なし・生」など、収載区分をそろえています。
プロテイン側のデータ
プロテインログが収集している掲載製品8,967件の実データを使いました。 カロリーは、1食あたりのたんぱく質量とカロリーが両方わかる4,192製品から「たんぱく質20gあたり」に換算した中央値(約108kcal)。 価格は大容量パックの実売例(3kgで4,999円、たんぱく質含有率70%)を採用しています。 プロテインは同じ「ホエイ」でもたんぱく質含有率が60%台から90%台まで幅があり、 1kgあたり価格だけを見て選ぶと損をします(栄養成分表の見方)。
価格についての注意
食品の価格は店舗・地域・時期で大きく変動します。この記事では2026年8月時点の一般的な小売価格を想定した試算を載せていますが、 比較表には想定した内容量と価格をすべて明記してあります。ご自身がいつも買っている価格を当てはめて計算し直せば、あなたの生活に合った結論が出ます。
代用候補9種の得意・不得意
代わりになる食品9種それぞれの特徴
コストだけで決めると、続かない選択になりがちです。「量の負担」「カロリー」「手間」も含めて、9種それぞれの得意・不得意を整理しました。
得意:たんぱく質36.7g/100gと食品のなかでは群を抜いて多く、20g摂るコストは約69円。粉のまま牛乳やヨーグルトに混ぜられるので手間もほぼゼロ。
不得意:必要量が約55gと多く、大さじで9杯前後。カロリーは約246kcalまで上がる。粉っぽさが残りやすく、量が増えるほど飲みにくくなる。
得意:そのまま飲めて調理がいらない。植物性なので乳製品でお腹が緩くなる人でも試しやすい。1,000ml 220円想定でコストは1gあたり約6.1円。
不得意:たんぱく質は3.6g/100gしかなく、20g摂るには約556ml必要。カップ2杯半ぶんを毎回飲むのは現実的に厳しい。調製豆乳は糖分が加わる分さらに薄まる。
得意:どこでも買えてそのまま飲める。カルシウムも一緒に摂れる。プロテインを溶かす相手としても優秀。
不得意:たんぱく質3.3g/100gと薄く、20g摂るには約606ml・約370kcal。9種のなかでカロリーが最も高くなる。
得意:間食の置き換えとして満足感がある。加熱調理がいらず、きな粉と組み合わせやすい。
不得意:たんぱく質20gには約556g(400gパック1.4個ぶん)必要で、コストは約292円。今回比較した9種で最も割高になる。高たんぱくタイプのギリシャヨーグルトなら必要量は減るが、価格も上がる。
得意:1gあたり約5.2円と食品のなかでは安い部類。調理の幅が広く、味に飽きにくい。
不得意:20g摂るにはM玉3個強が必要で、約233kcal。毎食この量を続けるのは負担が大きい。
得意:1パックそのままで手軽。1gあたり約5.8円で、植物性食品としてはコスト効率が良い。
不得意:20g摂るには約2.7パック必要。においと味の好みが分かれ、量を増やしにくい。
得意:たんぱく質20gあたり約90kcalと、9種のなかで最も低い。食事としてしっかり満腹感が得られる。
不得意:調理が必要で、下ごしらえ・加熱・保存の手間がかかる。買い置きの日持ちも短い。
得意:たんぱく質34.0g/100gと粉末で扱いやすく、水や牛乳に溶かすだけ。常温で長く保存できる。
不得意:スーパーで売られている小袋(175g前後)で買うと1gあたり約7.2円と割高。乳糖が多く、お腹が弱い人は量に注意が必要。
得意:調理ゼロでコンビニでも買える。1個でたんぱく質20g前後を一度に摂れる製品が多い。
不得意:たんぱく質量は製品によって幅があり(1個あたりおおむね20〜25g)、価格は200〜250円前後。1gあたりに直すと10円前後になり、コスト面ではプロテインの4倍以上になりやすい。
このなかで脱脂粉乳(スキムミルク)だけは、粉末として売られているプロテイン製品も存在します。 スーパーの小袋ではなく3kgパックのプロテイン製品として買うと、1gあたりのコストは大きく変わります。 詳しくはスキムミルクプロテインのデメリットとホエイとの違いで解説しています。
また、豆乳や納豆で植物性のたんぱく質を増やしたい人は、そのままソイプロテインを検討したほうが量の負担が小さくなります (ソイプロテインのメリット・デメリット)。
きな粉は本当にプロテインの代わりになる?
「プロテインの代わり」で最もよく挙がるのがきな粉です。結論から言うと、コストだけを見れば有力ですが、量とカロリーで壁にぶつかります。
きな粉が優れている点
- ・たんぱく質36.7g/100gは食品としてはトップクラス
- ・たんぱく質1gあたり約3.4円で、食品のなかでは最安
- ・粉なので混ぜるだけ。調理も保存も簡単
- ・食物繊維や大豆由来の成分も一緒に摂れる
きな粉のつまずきどころ
- ・たんぱく質20gには約55g必要(大さじで9杯前後)
- ・その量で約246kcal。プロテインの2倍以上
- ・液体に混ざりにくく、量が増えるほどダマになりやすい
- ・味が単調で、毎日続けると飽きやすい
現実的な使い方は「全部を置き換える」のではなく「上乗せする」ことです。 牛乳やヨーグルトに大さじ2杯(約12g)のきな粉を加えれば、たんぱく質を4〜5g上乗せできます。 この使い方ならカロリーも量も無理がなく、続けやすくなります。
プロテインときな粉を組み合わせる飲み方はプロテインの飲み方・アレンジ完全ガイド、 料理に混ぜる方法はプロテインを料理・レシピに活用でまとめています。
食品で代用するメリットとデメリット
食品で代用するメリット・デメリット
メリット
まとめ買いの初期費用がいらない
プロテインは1kg・3kgといった単位で買うため、最初に数千円が必要です。食品ならスーパーで少しずつ買えるので、続くかどうかわからない段階では始めやすくなります。
たんぱく質以外の栄養も一緒に摂れる
卵・納豆・鶏むね肉などは、たんぱく質以外のさまざまな栄養素も含む食品です。粉末のプロテインは基本的にたんぱく質を補うことに特化しています。
「食べた」満足感がある
鶏むね肉や納豆は食事として噛んで食べるため、飲み物で済ませるより満足感を得やすい人が多いです。間食を減らしたい場面では有利に働きます。
デメリット
たんぱく質1gあたりのコストは基本的に高くつく
比較表のとおり、大容量プロテインの約2.4円に対して食品は3.4〜14.6円。1日20g・30日で計算すると、ヨーグルトで代用した場合は月8,700円前後、プロテインなら月1,400円前後という差になります。
量とカロリーが一緒に増える
液体(牛乳・豆乳)で代用しようとすると1回500〜600mlが必要になり、カロリーも200〜370kcal上乗せされます。体重を管理しながらたんぱく質を増やしたい場合には向きません。
買い置き・調理・日持ちの手間がかかる
鶏むね肉は加熱調理が必要で日持ちも短く、卵や納豆も冷蔵保存が前提です。プロテインは常温で長期保存でき、必要なときに1杯だけ作れます。職場や出張先で摂りたい場合の差は大きくなります(職場でプロテインを飲む方法)。
摂れているつもりで足りていないことが多い
「豆乳を1杯飲んだ」で摂れるたんぱく質は約7g(200ml換算)。目標量に対してどれくらい足りているかは1日の摂取量目安で計算してみてください。
EAA・BCAAはプロテインの代わりになる?
「プロテインの代わりになるサプリ」としてEAAやBCAAを検討する人もいます。 ただし、これらはたんぱく質を分解したあとのアミノ酸で、役割も価格帯もプロテインとは異なります。
| 項目 | プロテイン | EAA・BCAA |
|---|---|---|
| 中身 | たんぱく質そのもの | アミノ酸(EAA=必須アミノ酸9種、BCAA=そのうち3種) |
| 1回の量 | 粉20〜30g程度 | 5〜15g程度 |
| 1日のたんぱく質量を埋める用途 | 向いている | 向いていない(総量を稼ぐ設計ではない) |
| コスト感 | 1杯あたり数十円〜 | 1杯あたり百数十円〜と割高になりやすい |
つまりEAA・BCAAは「プロテインの代わり」ではなく、目的が別のものです。 1日のたんぱく質量が足りていないという課題に対しては、プロテインか食品を選ぶほうが素直な解決になります。 違いの詳細はプロテインとBCAA・EAAの違いにまとめています。

X-PLOSION
スキムミルクプロテイン SMP 100%SKIMMILK
プレーン味
代用が向いている人・プロテインが向いている人
代用が向いている人・プロテインが向いている人
食品での代用が向いている人
- → 1日に必要なたんぱく質のうち、あと5〜10gを足したいだけの人
- → 粉末を溶かして飲むこと自体が続かなかった人
- → 自炊が習慣になっていて、鶏むね肉や卵を無理なく増やせる人
- → プロテインを買う前に、まず生活が変わるか試したい人
プロテインが向いている人
- → 1回で20g以上まとめてたんぱく質を摂りたい人
- → カロリーを増やさずにたんぱく質だけ増やしたい人
- → 職場・外出先など、調理できない場所で摂る必要がある人
- → 毎日続ける前提で、月あたりの費用を抑えたい人
なお、両方を組み合わせるのがいちばん現実的です。食事は鶏むね肉や卵で、足りないぶんをプロテイン1杯で埋めるという配分にすると、量・カロリー・コストのどれも無理がありません。
プロテインを買う場合、どのメーカーを選ぶかで1kgあたり価格が1,500円台から5,000円台まで変わります。 メーカーごとの価格帯と特徴はプロテインメーカー一覧|大手20社の徹底比較で一覧にしています。
まとめ
「プロテインの代わりになるもの」は確かに存在します。ただし同じたんぱく質量でそろえて比べると、量・カロリー・コストのどこかで必ず不利になります。
- →コストで最も安いのはプロテイン(たんぱく質1gあたり約2.4円)。食品ではきな粉の約3.4円が最も近い
- →牛乳・豆乳・ヨーグルトは1回500〜600ml必要で、量の負担が大きく現実的ではない
- →カロリーを抑えたいなら鶏むね肉(20gあたり約90kcal)が最優秀。ただし調理の手間がかかる
- →全部を置き換えるより、食事で摂れないぶんをプロテイン1杯で埋める配分が続けやすい
- →プロテインでも製品選びを間違えると1gあたり7円台になる。1kg単価と含有率の両方を見る
プロテインログでは掲載8,967製品の価格・たんぱく質含有率・成分を並べて比較できます。 まずは1kgあたり価格と含有率の両方を見て、自分にとって本当に安い1本を見つけてください。
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出典・データについて
- ・食品のたんぱく質量・エネルギー:文部科学省「食品成分データベース」(日本食品標準成分表2020年版 八訂・増補2023年)
- ・プロテインの価格・たんぱく質含有率・カロリー:プロテインログ掲載製品データ(2026年8月時点・8,967製品)
- ・食品の価格:2026年8月時点の一般的な小売価格を想定した試算です。実売価格は店舗・地域・時期により変動します

